AI検索で競合の名前は出るのに自社が出ない|差を3つの層で測る
公開日: 最終更新日: #AI検索 #競合分析 #GEO #ブランド可視性 #LLMO

競合の名前だけが並ぶのは、勝ち負けが決まった結果ではありません。差は登場・引用・文脈の 3 層に分かれ、どの層かで打ち手が変わります。
この記事でわかること
- BtoB 購買検討者の 62.9% が「企業サイトの代わりに生成 AI の要約を使うことがある」(IDEATECH・2026 年 7 月)
- ChatGPT の引用ドメインで prtimes.jp が 2 位・引用数 95,655 回(Ahrefs Brand Radar・2026 年 4 月公表)
- 国内の AI 引用元ドメイン推計シェアは Wikipedia 28.4% / note 19.2%(COOD 調査・2026 年 1 月)
- Yahoo!知恵袋は「AIモード」の引用ドメインで 87 位(9,173 回)、「AIによる概要」ではトップ 1000 圏外(Ahrefs・2025 年 11 月)
1. 「競合は出るのに自社が出ない」は、実際に報告されている
この状況は、採用の現場でも事例として報じられています。
ITmedia NEWS は、ある企業でサマーインターンのエントリーが例年の半数に落ち込んだ事例を紹介しています。前年の面接アンケートでは「半数が LLM を利用して就活をしている」という結果が出ていました。
そこで複数の LLM に自社が属する業界とおすすめ企業を尋ねたところ、自社がまったく出てこなかったといいます。おすすめ企業を尋ねるとは、同業を含めた候補リストを AI に作らせることです。
記事は、背景に広報費の削減があり、Web 上での露出が減っていたことが効いていたのではないか、と指摘しています。
出典: 久松剛「『ChatGPTにうちの会社が出てこない』──採用担当を悩ます"AI就活時代"の容赦なき実態」ITmedia NEWS, 2026年6月22日 (2026年7月19日取得)
BtoB 購買検討者の 62.9% が「企業サイトの代わりに生成 AI の要約を使うことがある」と回答しています。
出典: 株式会社IDEATECH「検索しない時代のBtoBマーケティング」2026年7月16日, PR TIMES > ※本節で引用した数値は外部の調査会社・事業者による調査であり、当社の実測値ではありません。調査手法・対象・期間により数値は変動します。
「おすすめは?」に並ぶのが競合の名前だけなら、比較の土俵に自社が載っていないことになります。まず測るべきは、差がどこにあるかです。
2. 「競合が出て自社が出ない」を分解する
1 回聞いて差が出ても、「競合のほうが AI に強い」とは言えません。差は、少なくとも 3 つの層に分かれます。
| 差の層 | 見え方 | 意味 |
|---|---|---|
| 登場の有無 | 競合は名前が出る/自社は出てこない | まず候補に入っているかどうかの差。最も基本的な層 |
| 引用の有無 | 競合は引用元 URL 付きで出る/自社は名前だけ、または不在 | 「参照先として指名されているか」の差。ここは見落とされやすい |
| 文脈の差 | 競合は推奨の文脈で、自社は比較の当て馬で出る | 出ていても「どう扱われているか」の差 |
当社は自社側の見え方を 言及の 3 状態(● 引用つき/◐ 引用なし/○ 言及なし)で記録しています(詳しくは言及の 3 状態の解説記事で扱っています)。競合を測るときも同じ枠組みが使えます。
- ● 引用つき: 回答に登場し、引用元 URL も示されている。どのページ・どの媒体が効いているかを追える
- ◐ 引用なし: 名前は出るが引用元 URL が示されていない。認知はされているが参照先が明確でない状態と捉えています
- ○ 言及なし: そもそも名前が出てこない
◐ と ● はどちらも「言及あり」で、引用元 URL が示されているかどうかで分かれます。
「競合は ● で自社は ○」なのか、「競合は ● で自社は ◐」なのかで、打ち手は変わります。前者は候補に入る手前の話、後者は参照先として指名されていない差を埋める話です。
名前が出ている場合でも、どんな文脈で出ているかは別問題です。推奨として挙がっているのか、当て馬として挙がっているのかで意味は違います(この軸は「好意度」で扱われ方を測る記事で扱っています)。
3. なぜ競合が出て自社が出ないのか — 引用元の構造から考える
差の原因は断定できませんが、AI が何を引用元にしているかの公開データからは構造が読めます。内部処理は公開されていないため、因果を断定する記述は避けます。
3-1. 競合は「比較の土俵」に載っているかもしれない
「おすすめは?」という質問に対して、AI は比較サイトやまとめ記事を参照することがあります。日本市場の引用元ドメインについて、次の調査が公開されています。
- 価格.com は「AIによる概要」「AIモード」の両システム共通の引用ドメインに入り、商品レビューサイト my-best.com も共通トップ 10 に入っていたという分析(Ahrefs 公式ブログ日本語版「【AIによる概要 vs AIモード】日本におけるトップ1000引用ドメイン分析」2025年11月18日)
比較・レビューサイトに競合が掲載され、自社が載っていなければ、候補を組み立てる材料の段階で差がついている可能性があります。まず確認すべきは、自社がその分野の比較・まとめの土俵に載っているかです。
3-2. AI は自社サイトだけを見ていない
引用元は比較サイトに限らず、第三者媒体が広く含まれます。
- 国内の AI 引用元ドメイン推計シェアで、note が Wikipedia に次ぐ上位に入りました(COOD株式会社, 2026年1月, PR TIMES)。内訳(Wikipedia 28.4% / note 19.2%)は、同調査を引用した株式会社NEXER Group の分析記事で確認できます(2026年2月9日)
- ChatGPT の引用ドメインで prtimes.jp が 2 位・引用数 95,655 回という報告(Ahrefs Brand Radar 2026年4月公表データ。株式会社IDEATECH「PR TIMESはなぜAIに拾われるのか」2026年5月21日, PR TIMES で紹介)
※ この 2 件も外部の調査であり、当社の実測値ではありません。
競合との差は、自社サイトの出来だけで決まっていない可能性があります。note・プレスリリース・比較サイト・Q&A サイト・Wikipedia に競合と自社が何と書かれているかの総体が、回答の材料になります。
前掲の ITmedia の事例で「広報費の削減で Web 上での露出が減っていた」ことが背景に挙げられていたのも、この構造と整合します。
※ Q&A サイトや口コミへの自作自演の投稿は、ステマ規制(景品表示法の指定告示)に抵触するおそれがあります。見るべきは「どんな質問で自社の分野が聞かれているか」であり、投稿を作りにいくことではありません。
また Wikipedia は、自己表示的な編集を中立性のガイドラインで禁じています。できるのは「第三者が書ける状態を作る」ことです。
3-3. エンジンによって競合の並びは違う
同じ質問でも、エンジンが変われば並ぶ顔ぶれは揃いません。前掲の Ahrefs 調査では、Yahoo!知恵袋が「AIモード」の引用ドメインで 87 位(9,173 回)に入る一方、「AIによる概要」ではトップ 1000 圏外でした。
商品検索での AI 活用は ChatGPT が 51%、Gemini が 34% という調査もあります(Criteo 調査・日本を含む 6 カ国。ネットショップ担当者フォーラム(インプレス)2025年8月22日)。ChatGPT だけで「競合に負けている」と判断すると、別のエンジンでは逆かもしれません。
4. 今日からできる、自社 vs 競合の測り方
ツールを入れる前に、まず手で測ってみてください(AIO・GEO の全体像と計測の進め方はAIO・GEO の完全ガイドにあります)。
自社だけでなく、競合を同じ表に並べるのがポイントです。
競合を同じ表に並べる作業は、エリスグリ AIO(AI 検索での自社の見え方〔GEO / AIO〕を計測・改善するツール)の競合分析がカルテの形で引き受けます。先に手触りを掴む入口として、無料のAI検索診断(5 つの質問)があります。
AI のおすすめに、あなたの会社は入っていますか。クレジットカード不要。14 日間、自社と競合の AI 検索での見え方を無料で計測できます。無料で 14 日試す →登録後は無料トライアルも利用できます手順
- 競合を 3〜5 社決める。実際に案件で競り合う相手、または買い手が併記して比較しそうな相手を選びます
- 質問リストを作る(10〜20 問)。「◯◯(自社カテゴリ)のおすすめは?」「◯◯に強い会社は?」のような指名なしの質問を中心に。買い手が実際に打ちそうな言い回しで揃えます
- 複数のエンジンで同じ質問を投げる。最低でも ChatGPT と Google の AI による概要の 2 つ。可能なら Gemini・Perplexity も
- 自社と各競合を、同じ 3 状態で記録する。● 引用つき(URL あり)/◐ 名前は出たが URL なし/○ 出てこない。「出た/出ない」の 2 値にしないことが肝心です
- 文脈をメモする。推奨として出たのか、比較の一項目として出たのか。競合がどの媒体を引用元にして出ているかも控えます
- 日付を記録し、同じ質問リストで繰り返す。回答は毎回同じとは限らないため、1 回の結果で優劣を決めないこと
表にすると、「競合に負けている」の内訳が見えてきます。全エンジンで競合が ● なのか、自社は ○ なのか ◐ なのか——埋めるべき差が具体的な行になります。
手動でやる場合に必ず当たる壁
- 社数 × エンジン × 質問の掛け算: 自社+競合 5 社 × 4 エンジン × 20 質問 × 週次 = 週 480 回、月およそ 1,900 回の手作業になります
- 再現性: 同じ質問でも回答は毎回同じとは限りません。1 回のスナップショットでは優劣を判断できません
- 記録の粒度が落ちる: 手作業が重くなるほど、競合側の ◐ や文脈のメモが省略されがちです
- 比較の維持: 競合を含めた表を毎週同じ基準で更新し続けるのは、現実的に難しくなります
社数を増やすほど掛け算は膨らみます。続かなくなった時点が、道具に載せ替える判断どきです。
5. エリスグリ AIO でできること
エリスグリ AIO でこの記事のテーマに直結するのは、競合分析です。
- 競合分析で、競合 1 社ごとの「自社 vs 競合」のカルテ(指標・エンジン別の勝敗・扱われ方)と、エンジン別のブランド順位表を確認できます
- 6 エンジンを定点で計測(AI Overviews・AI Mode・ChatGPT・Gemini・Perplexity・Copilot)。§3-3 のエンジン差を、同じ枠組みで並べて確認できます
- 言及 3 状態(● 引用つき/◐ 引用なし/○ 言及なし)で記録します。手動計測で最も落ちやすい ◐ を、データモデルの中心に置いています
- エンジン別の好意度(ポジティブ/中立/ネガティブ)を集計し、推移を確認できます
- 提案エンジンが、日本の媒体構造(note / PR TIMES / ameblo / 価格.com / 知恵袋 / 公式サイト / Wikipedia など 10 分類)に沿って、次に取るべきアクションを示します
SEO の順位計測はやりません(引用元ページの Google 順位を参考表示するに留めます)。順位は既存の SEO ツールの領域です。
無料のAI検索診断(5 つの質問・1 日あたりの実施上限あり)は、スコアで煽ることはしません。料金プランの内容と金額は、サイト上の表示が最新です。
現在プレローンチ段階のため、導入実績・お客様の声はまだご紹介できません。ベータ招待の準備を進めています。
よくある質問(FAQ)
Q1. 競合を何社くらい測ればいいですか?
実際に案件で競り合う 3〜5 社から始めてください。社数を増やすほど手作業の掛け算が膨らみます。
Q2. 一度競合に差をつけられていたら、もう追いつけませんか?
AI の回答も引用元の媒体状況も、時間とともに変わります。1 回のスナップショットで結論を出さず、定点観測にしてから判断してください。当社は「対策すれば必ず追いつく」といった効果の保証はしていません。
Q3. 競合が引用されている媒体に、自社も投稿すれば出るようになりますか?
引用元ドメインのシェアデータは相関の観測であり、その媒体に書けば引用されるという因果ではありません。なお Q&A サイトへの自作自演の投稿はステマ規制に抵触するおそれがあります。
Q4. Google の検索順位では自社が上なのに、AI では競合が出るのはなぜですか?
検索順位は「どのページを表示するか」の評価、AI の回答は「どの情報を材料に文章を組み立てるか」の処理です。この乖離は「Google で 1 位なのに AI に出てこない」を扱った記事で扱っています。
まとめ: 次にやること
- 実際に案件で競り合う競合を 3〜5 社決める
- 同じ質問リストを複数エンジンに投げ、自社と競合を同じ 3 状態で記録する
- 日付を付けて繰り返し、差の推移と競合の引用元媒体をメモに残す
差の在りかは、自社と競合を同じ列に並べた瞬間に見えてきます。
社数とエンジンの分だけ表を毎週更新し続けるのは、思ったより長続きしません。
手で続けるなら質問数と競合を 3 社に絞り、続かないなら記録ごと計測ツールに寄せます。
エリスグリ AIO は、自社と競合を同じ 3 状態・同じエンジンで並べ、カルテとして記録します。
関連記事
- ChatGPTに自社が出てこないときの確認手順 — 入口の切り分け方
- AI検索の可視性を計測する方法 — 計測実務の手順
- AI検索の KPI・指標設計 — 推移を追う指標作り
競合との差も、URL を入れるだけで無料診断。5 つの質問で、AI 検索に自社が出ているかを先に確かめられます。無料でAI検索診断を試す →登録後は無料トライアルも利用できます
登録して継続計測するなら無料トライアルへ。