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AIに引用されても推奨されるとは限らない|「好意度」で扱われ方を測る

公開日: 2026-07-20 最終更新日: 2026-07-26#AI検索 #好意度 #GEO #ブランド可視性 #LLMO

AIに引用されても推奨されるとは限らない|「好意度」で扱われ方を測る
この記事でわかること
- 「引用・言及されている」と「好意的に扱われている」が別の状態である理由
- 言及 3 状態 × 好意度の 2 軸で自社の扱われ方を整理する枠組み
- 「出ている=好意的」とは限らない背景にある引用元構造の公開データ
- 既存の質問リストに好意度の列を足して、自社と競合を並べて測る手順

結論: 「出ている」は状態の入口。次に見るのは「どう扱われているか」

一度計測してみて、ChatGPT や AI 検索の回答に自社の名前が「出ている」ことは確認できた。——ここまで来た方が次にぶつかるのが、「出てはいるが、それが良い文脈なのか、当て馬なのか分からない」という問いです。

結論から言うと、「引用・言及されている」ことと「好意的に扱われている」ことは、別の状態です。名前が出ているだけでは安心はできませんし、逆に、ある質問で出てこなかったからといって、それだけで劣勢とも言い切れません。見るべきは「出た/出ない」の二値ではなく、「どの状態で」「どんなトーンで」出ているかです。

この記事では、自社の見え方を 言及の 3 状態(言及なし/言及あり/引用あり)好意度(ポジティブ/中立/ネガティブ) の 2 軸で整理し、自社と競合を同じ質問リストで測る実務までを解説します。数字を引用する箇所はすべて出典(発行元・年月・URL)を明記しています。


1. 「出ている」の中身は、ひとつではない

「AI に自社が出ているか」を最初に確認したとき、多くの方は「出た/出ない」の 2 値で受け止めます。しかし実際の回答をよく読むと、「出ている」の中身はいくつかの状態に分かれています。

私たちは、自社側の見え方を 言及の 3 状態 として整理しています(詳しくは言及の 3 状態の解説記事で扱っています)。

状態記号見え方
言及なし○ 不言及そもそも回答に名前が出てこない
言及あり◐ 引用なし言及名前は出るが、引用元 URL は示されていない
引用あり● 引用あり回答に登場し、引用元 URL も示されている

「出ている」と一言でまとめてしまうと、◐(名前だけ)と ●(引用付き)の違いが見えなくなります。この 2 つは、どのページ・どの媒体が効いているかを追えるかどうかという点で、実務上まったく別の状態だと捉えています。

そして、この 3 状態のどこにいるかとは別に、もうひとつの軸があります。回答文の中で、自社が「どんなトーンで」書かれているかです。名前が出ていても、推奨として挙がっているのか、比較の一項目・当て馬として添えられているのか、あるいは短所に触れられているのかで、意味はまったく変わります。私たちはこのトーンの軸を 好意度 と呼んでいます。

「含まれること」と「好意的に扱われること」は別——。これがこの記事の出発点です。


2. 「言及 3 状態 × 好意度」の 2 軸で整理する

「出ている/出ていない」だけでは、自社が置かれている状態を言い当てられません。少なくとも 2 つの軸で見る必要があります。

  • 軸 1: 言及 3 状態(○ 言及なし/◐ 言及あり/● 引用あり)= 登場と参照の状態
  • 軸 2: 好意度(ポジティブ/中立/ネガティブ、および判定不能)= 扱われ方のトーン

この 2 軸を掛け合わせると、たとえば同じ「出ている」でも、次のように状態が分かれます。

状態の組み合わせ読み取れること
● 引用あり × ポジティブ参照先として指名され、かつ好意的に紹介されている
● 引用あり × 中立引用はされるが、推奨でも短所指摘でもなく事実列挙で扱われている
◐ 言及あり × ネガティブ名前は出るが、比較の当て馬や短所の文脈で触れられている可能性
○ 言及なしそもそも回答に登場していない

「出ている」ことに安心してしまうと、◐ × 中立や ◐ × ネガティブの状態を見逃します。逆に、ある質問で ○(言及なし)だったとしても、それが致命的かどうかは文脈によります。その質問が買い手の実際の意思決定に近いのか、別のエンジンでは出ているのか、出ている競合がそもそも好意的に扱われているのか——文脈を見ずに「出ていない=負け」と決めるのも早計です。

AIの回答で自社がどう扱われているかを、言及の3状態(●引用あり・◐引用なし言及・○不言及)と好意度(好意的・中立・注意)を掛け合わせた4パターンの一覧

ここで大切なのは、好意度は「AI が自社をどう評価しているか」ではなく、「回答文の中で自社がどんなトーンで書かれているか」を、出力された文章から判定・集計したものだという点です。AI の内部でどう重み付けされているかは公開されておらず、本記事でもそこには踏み込みません(AI の内部処理に関する断定は、記事末尾の保留ブロックに隔離しています)。あくまで、目に見える回答文の側から扱われ方を読む、という立場です。


3. なぜ「出ている=好意的」とは限らないのか

名前が出ていても好意的とは限らない背景には、AI の回答が自社サイトだけを材料にしていないという構造があります。原因を断定することはできませんが(内部処理は公開されていないため因果は断定しません)、公開データからは構造的な仮説が立てられます。

3-1. AI は第三者媒体を広く材料にしている

AI の回答の引用元には、自社サイト以外の媒体が広く含まれることが、複数の調査で示されています。

  • 国内の AI 引用元ドメイン推計シェアで、note が Wikipedia に次ぐ上位に入ったという調査結果(COOD株式会社, 2026年1月, PR TIMES) — 具体的な内訳(Wikipedia 28.4% / note 19.2%)は、同調査を引用した株式会社NEXER Group の分析記事で確認できます(2026年2月9日)
  • 価格.com が「AIによる概要」「AIモード」の両システム共通の引用ドメインに、商品レビューサイト my-best.com も共通トップ 10 に入っていたという分析(Ahrefs 公式ブログ日本語版「【AIによる概要 vs AIモード】日本におけるトップ1000引用ドメイン分析」2025年11月18日)
※本節で引用した数値は外部の調査会社・事業者による調査であり、当社の実測値ではありません。調査手法・対象・期間により数値は変動します。

日本のAI回答における引用元ドメインの推計シェア。Wikipedia 28.4%・note 19.2%・その他多数のドメインに分散52.4%(COOD株式会社調査の内訳を報じたNEXER Group分析記事より作図)

自社サイトには当然、自社を好意的に書きます。しかし note・プレスリリース・比較サイト・レビューサイト・Q&A サイト・Wikipedia に、自社と競合がそれぞれ何と書かれているかの総体が回答の材料になっているとすれば、そこでのトーンは自社のコントロールが及ばない範囲を含んでいることになります。ここが「出ているのに好意的とは限らない」構造の核だと考えています。

※ Q&A サイトや口コミへの自作自演の投稿は、ステマ規制(景品表示法の指定告示)に抵触するおそれがあります。見るべきは「どんな質問で、自社がどう書かれているか」であり、好意的な投稿を作りにいくことではありません。また Wikipedia は、自己表示的な編集を中立性のガイドラインで禁じています。できるのは「第三者が書ける状態を作る」ことです。

3-2. 買い手は AI の要約で判断を済ませることがある

扱われ方のトーンが重要になるのは、それが買い手の判断に直接触れる場面が増えているためです。BtoB 購買検討者の 62.9% が「企業サイトの代わりに生成 AI の要約を使うことがある」と回答したという調査結果があります。

出典: 株式会社IDEATECH「検索しない時代のBtoBマーケティング」2026年7月16日, PR TIMES > ※本節で引用した数値は外部の調査会社・事業者による調査であり、当社の実測値ではありません。調査手法・対象・期間により数値は変動します。

BtoB購買検討者の62.9%が「企業サイトの代わりに生成AIの要約を使うことがある」と回答したことを示すグラフ(IDEATECH調査・2026年7月)

自社サイトを訪れて隅々まで読んでもらえるなら、多少の紹介文のトーンは自社の説明で上書きできます。しかし、判断の接点が AI の要約に移っているとすれば、そこで「どう書かれているか」がそのまま第一印象になり得る、という論点です。だからこそ、「出ている」の先の好意度まで見る意味が出てきます。

3-3. エンジンによって扱われ方は揃わない

同じ質問でも、エンジンが変われば並ぶ顔ぶれもトーンも揃うとは限りません。商品検索での AI 活用は ChatGPT が 51%、Gemini が 34% という調査もあり、買い手が使うエンジンは 1 つではありません(Criteo 調査・日本を含む 6 カ国。ネットショップ担当者フォーラム(インプレス)2025年8月22日)

引用元ドメインの傾向自体もプラットフォームで異なり、前掲の Ahrefs 調査でも、Yahoo!知恵袋が「AIモード」の引用ドメインでは 87 位(9,173 回)に入る一方、「AIによる概要」ではトップ 1000 圏外という差が確認されています。ひとつのエンジンで「中立に出ている」ことを確認しても、別のエンジンでは状態が違う可能性がある——ここを 1 エンジンだけで判断すると見落としが起きます。


4. 自社と競合を、同じ質問リストで測る

「出ているか」を一度測った方なら、次のステップはそれほど遠くありません。同じ質問リストを再利用し、記録に好意度の列を足すだけです(計測全体の進め方は、AIO・GEO の完全ガイドで整理しています)。ポイントは、自社だけでなく競合を同じ表に並べることです。

なお、先に現在地の見当だけ付けたい場合は、サイトの URL を入れるだけで使える無料のAI検索診断(5 つの質問)から始めることもできます。

手順

  • すでに作った質問リストをそのまま使う(10〜20 問)。「◯◯(自社カテゴリ)のおすすめは?」のような指名なしの質問が中心だと、買い手の実際の場面に近くなります
  • 各回答で、自社の言及箇所を「どう書かれているか」で分類する。ポジティブ/中立/ネガティブ/判定不能の 4 つに仕分けます。線引きに迷う箇所は、実際の文言をそのまま控えておくと後で基準を揃えやすくなります
  • 言及 3 状態も同時に記録する。● 引用あり(URL あり)/◐ 名前は出たが URL なし/○ 出てこない。好意度と 3 状態は別の列にします
  • 競合も、まったく同じ 4 分類・3 状態で記録する。自社が ◐ × 中立で、競合が ● × ポジティブなら、差の中身が具体的に見えてきます
  • 複数のエンジンで揃える。最低でも ChatGPT と Google の AI による概要。可能なら Gemini・Perplexity も
  • 日付を記録し、同じ質問リストで繰り返す。回答は毎回同じとは限らないため、1 回の結果でトーンを決めつけないこと

こうして表にすると、「出ている」の内訳が「◐ × 中立」なのか「● × ポジティブ」なのか、競合とどこで差がついているのかが、具体的な行になります

手動でやる場合に必ず当たる壁

  • 判定のブレ: ポジティブと中立の線引きは、人や日によって揺れます。基準を固定し続けるのは、手作業では想像以上に難しくなります
  • 掛け算の量: 自社+競合 5 社 × 4 エンジン × 20 質問 × 週次 = 週 480 回、月およそ 1,900 回。それぞれについてトーンまで読み取ると、工数はさらに膨らみます
  • 文言の変動: 同じ質問でも回答は毎回同じとは限りません。1 回のスナップショットでは、たまたまその日ネガティブだったのか、傾向なのかを区別できません
  • 集計の維持: 好意度を毎週同じ基準で数え、推移として見続けるのは、手作業では現実的に難しくなります

この掛け算とブレが手に負えなくなった時点が、ツールを検討するタイミングだと考えています。


5. エリスグリ AIO でできること

エリスグリ AIO は、上記の計測を日本市場向けに自動で行うツールです。この記事のテーマに直結するのが、エンジン別の好意度集計です。

  • 好意度を集計します。回答文の中で自社がどんなトーンで言及されているかを、ポジティブ/中立/ネガティブに分類し、エンジン別に集計・推移で確認できます。§4 で手作業になっていた「トーンを毎週同じ基準で数える」部分を、そのまま画面にした機能です
  • 言及 3 状態(● 引用あり/◐ 引用なし/○ 不言及)で記録します。好意度とは別の軸として並べて見られるため、「出ているか」と「どう扱われているか」を混同せずに確認できます
  • 4 エンジンを週次で計測(AI Overviews・ChatGPT・Gemini・Perplexity)。§3-3 のエンジン差を、同じ枠組みで並べられます
  • 競合分析で、自社と競合を同じ指標・同じ枠組みで並べたカルテを確認できます
  • 提案エンジンが、日本の媒体構造(note / PR TIMES / ameblo / 価格.com / 知恵袋 / 公式サイト / Wikipedia など 10 分類)に沿って、次に取るべきアクションを示します

なお、好意度は「回答文の中でどう書かれているか」を判定・集計したものであり、AI が内部でどう評価しているかを当てるものではありません。また、当社は「好意度を上げれば必ず推奨されるようになる」といった効果の保証はしていません。できるのは、扱われ方の現在地を、同じ基準で測り続けることです。

SEO の順位計測はやりません(引用元ページの Google 順位を参考表示するに留めます)。

料金プランの内容と金額は、サイト上の表示が最新です。

現在プレローンチ段階のため、導入実績・お客様の声はまだご紹介できません。ベータ招待の準備を進めています。

6. まとめ

  • 「AI に出ている」ことと「好意的に扱われている」ことは別の状態。出ているだけでは安心できない
  • 見るべきは 2 軸——言及 3 状態(○ 言及なし/◐ 言及あり/● 引用あり)× 好意度(ポジティブ/中立/ネガティブ)
  • 「◐ × 中立」なのか「● × ポジティブ」なのかで、置かれている状態はまったく違う
  • 好意度は「AI がどう評価しているか」ではなく、回答文の中で自社がどんなトーンで書かれているかを、出力から判定・集計したもの
  • 名前が出ていても好意的とは限らない背景には、AI が第三者媒体を広く材料にしている構造がある。自社サイトだけを見ても扱われ方は分からない
  • エンジンによって扱われ方は揃わない。ひとつのエンジンで判断しない
  • すでに作った質問リストに好意度の列を足して、自社と競合を並べて測る。判定のブレと掛け算が手に負えなくなったらツールを検討する

次のステップ

  • すでにある記録表に「好意度」の列を足す(ポジティブ/中立/ネガティブ/判定不能の 4 分類)
  • 判定に迷った箇所は実際の文言をそのまま控え、基準を揃える材料にする
  • 競合も同じ 4 分類・3 状態で記録し、差の中身を具体化する
  • 同じ基準・同じ質問リストで繰り返し、扱われ方の推移を定点観測する

よくある質問(FAQ)

Q1. AI に自社の名前が出ていれば、ひとまず安心と考えていいですか?

「出ている」は状態の入口にすぎません。それが ●(引用あり)なのか ◐(名前だけ)なのか、そして回答文の中でポジティブに書かれているのか中立・ネガティブなのかで、意味は大きく変わります。「出ている/出ていない」の 2 値で止めず、扱われ方のトーンまで見ることをおすすめします。

Q2. 「好意度」とは、AI が自社をどう評価しているかのスコアですか?

いいえ。好意度は、回答文の中で自社がどんなトーンで言及されているかを、出力された文章の側から判定・集計したものです。AI の内部でどう重み付けされているかは公開されておらず、そこには踏み込みません。あくまで「目に見える回答文の中で、どう書かれているか」を測る指標だと捉えてください。

Q3. ある質問で自社が出てこなかったら、それは悪い状態ですか?

一概には言えません。その質問が買い手の実際の判断に近いのか、別のエンジンでは出ているのか、出ている競合がそもそも好意的に扱われているのか——文脈によります。1 回・1 エンジンの結果で「出ていない=負け」と決めず、定点観測にしてから判断してください。逆に、出ていても中身が中立や当て馬なら、それはそれで見るべき状態です。

Q4. 好意度を上げれば、AI に推されるようになりますか?

当社はそうした効果の保証はしていません。引用元となる媒体に自社がどう書かれているか(Ahrefs / COOD などの引用元シェアデータ)は相関の観測であって、「トーンを良くすれば必ず推される」という因果ではありません。§3 のとおり、本記事でも媒体は「引用元として観測されている」までに留めています。できるのは、扱われ方の現在地を正確に、同じ基準で測り続けることです。

Q5. 自社サイトの説明文を良くすれば、AI の回答のトーンも良くなりますか?

自社サイトは材料の一部にすぎません。§3-1 のとおり、AI の回答は note・プレスリリース・比較サイト・Q&A・Wikipedia など第三者媒体を広く材料にしていることが複数の調査で示されています。自社サイトだけを整えても、第三者媒体でのトーンはコントロールの外にあります。まずは自社と競合が各媒体・各エンジンでどう書かれているかの現在地を測るところからをおすすめします。なお Q&A サイトへの自作自演の投稿はステマ規制に抵触するおそれがあります。


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