ディープリサーチとは?公式の説明と、自社は引用されるのか

公開日:  最終更新日: 約 10 分で読めます#ディープリサーチ #Deep Research #ChatGPT #Gemini #Perplexity #AIO

ディープリサーチとは?公式の説明と、自社は引用されるのか

ディープリサーチは、使う側だけの機能ではありません。レポートには引用元が明示される設計で、自社がそこに入ったかどうかは順位計測にもアクセス解析にも映らないからです。

この記事でわかること
- ChatGPT(OpenAI)・Gemini(Google)・Perplexity の 3 社が同名の機能を提供している(Gemini の発表は 2024 年 12 月 11 日)
- OpenAI は「数百のオンライン情報源を検索し、分析し、統合」、Perplexity は "dozens of searches, reads hundreds of sources" と書く。数字の帰属は社ごとで合成できない
- 公式文言があるのは「引用元を明示する」ことまでで、引用元の選定基準は 3 社とも公開していない
- OpenAI は同じ発表で「回答で事実を誤認したり、誤った推論を行ったりする可能性があります」とも明記している
- Gemini アプリ ヘルプは「デフォルトでは、Gemini は Google 検索をリサーチのソースとして使います」と説明している

ディープリサーチとは — AI が調査を代行し、出典付きレポートを返す機能⁠

ディープリサーチとは、複雑な調べものを AI に任せると、AI が多数のオンライン情報源を検索・分析・統合し、出典付きのレポートを返す機能の呼び名です。OpenAI は ChatGPT の deep research を「複雑なタスクのためにインターネット上で複数ステップのリサーチを実行する、エージェント型の新機能」と説明しています(OpenAI「deep research のご紹介」2025年2月2日2026年8月26日取得)。

人間には何時間もかかる作業を数十分で完了する、という書き方です。

同名の機能は 1 社だけのものではありません。Google が Gemini の Deep Research を 2024 年 12 月 11 日に発表し、Perplexity も同名の機能を提供しています(Google The Keyword「Try Deep Research and our new experimental model in Gemini, your AI assistant」2024年12月11日/Perplexity「Introducing Perplexity Deep Research」公開日記載なしいずれも2026年8月26日取得・英語)。

「ディープリサーチ」は 1 社の機能名ではなく、3 社が同じ名前で提供する調査代行機能の総称に近い言葉です。「ディープサーチ」という似た表記も見かけますが、別機能と混ざりやすいため、本記事は上記 3 社の Deep Research に話を限定します。

想定されている用途は、専門的な調査だけではありません。OpenAI は金融・科学・政策・工学などの集中的な知的作業を挙げたうえで、入念なリサーチが必要な買い物の見定めにも同じくらい役立つ可能性がある、とも書いています(出典: 前掲 OpenAI「deep research のご紹介」。原文は「車、電化製品、家具などの入念なリサーチが通常必要になる購入について超個人向けのお勧めを探している買い物客の見定めにも同じくらい役立つ可能性があります」)。

比較や購買前の調べものに使われる想定が公式の説明に含まれている以上、この機能は「引用される側」の話でもあります。AI 検索の用語と計測の全体像はAIO・LLMO・GEO の完全ガイドで整理しています。

1 つの依頼の裏で何が起きるか — 計画・検索と閲覧の反復・統合⁠

利用者が投げるのは 1 つの依頼でも、その裏では AI が調査の計画を立て、検索と閲覧を繰り返し、結果を 1 本のレポートに統合しています。流れを最も具体的に説明しているのは Google の公式ブログで、3 段に整理できます。

  • 計画 — "After you enter your question, it creates a multi-step research plan for you to either revise or approve."(質問を入力すると、修正または承認できる複数ステップのリサーチプランを作成する)
  • 検索と閲覧の反復 — "searching, finding interesting pieces of information and then starting a new search based on what it's learned. It repeats this process multiple times"(検索し、興味深い情報を見つけ、学んだ内容をもとに新しい検索を始める。この過程を複数回繰り返す)
  • 統合 — "generates a comprehensive report of the key findings"(主要な発見をまとめた総合的なレポートを生成する)。レポートは元の情報源へのリンクとともに整理されます

(Google The Keyword「Try Deep Research and our new experimental model in Gemini, your AI assistant」2024年12月11日2026年8月26日取得・英語。括弧内は当社による訳です)

ディープリサーチの4段。1つの依頼→リサーチプランの作成→検索と閲覧の反復(内容・回数は非公開)→出典付きレポート。第3段だけを強調

規模と所要時間の表現は社ごとに異なります。「数百の情報源」「数十回の検索」といった数字は、それぞれ別の社の公式文言です。

提供社(機能)規模・所要時間の公式表現出典
OpenAI(ChatGPT の deep research)「数百のオンライン情報源を検索し、分析し、統合」/完了までの時間は「5 分から 30 分の幅があります」「deep research のご紹介」(日本語・2025年2月2日公開)
Google(Gemini の Deep Research)「最大数百のウェブサイトを閲覧」(browse up to hundreds of websites・製品ページ)/レポート作成は通常 5〜10 分ほど(アプリ ヘルプの説明の要旨)製品ページ(英語・日付記載なし)/Gemini アプリ ヘルプ(日本語・最終更新日記載なし)
Perplexity(Deep Research)「数十回の検索を実行し、数百の情報源を読む」(performs dozens of searches, reads hundreds of sources)「Introducing Perplexity Deep Research」(英語・公開日記載なし)

(各社公式ページより。いずれも 2026年8月26日取得。英語表現の訳は当社によるものです)

この 3 つを合成して「ディープリサーチは数百回検索する機能」のようにまとめることはできません。数字はそれぞれの社の説明であり、しかも各社とも、実際に何を何回検索したかの内訳は公開していません。

Google の AI モードが 1 回の検索の裏で複数のサブクエリを実行する仕組みはクエリファンアウトとは?Google公式の説明と順位計測の限界で扱いました。あちらが「1 回の検索の裏」、ディープリサーチが「1 つの依頼の裏」という対応です。

レポートに引用元が付くと分かると、次に出てくるのは「その引用元はどう扱われているのか」です。各社の公式文言を並べます。

引用元はどう扱われるか — 各社が公式に書いていること⁠

OpenAI と Google が公式に書いているのは「引用元を明示する」ことまでで、引用元がどう選ばれるかの基準は、3 社とも公開していません。

OpenAI は「すべての出力が、明確な引用元と思考のサマリーとともに完全に文書化される」と説明し、情報源から特定の文や語句を引用することも可能だと書いています(出典: 前掲 OpenAI「deep research のご紹介」)。

Google の公式ブログは、レポートが元の情報源へのリンクとともに整理されるとしています(出典: 前掲 Google The Keyword・英語。括弧内は当社による訳です)。同じ記事には "connecting you to relevant websites and businesses or organizations you might not have found otherwise"(そうでなければ見つけられなかったかもしれない、関連するウェブサイトや企業・組織へあなたをつなぐ)という記述もあります。

引用元に入ること自体が利用者との新しい接点になり得る——そう読める記述が公式説明に含まれています。

一方で、どのサイトがレポートの引用元に選ばれるかの基準を、3 社は公式には示していません。「引用元を明示する」ことと「引用元の選び方を公開している」ことは別で、公式文言が存在するのは前者だけです。

公開されていない基準を、本記事は推測で埋めません。

もう 1 点、精度の限界も公式に書かれています。OpenAI は同じ発表の中で「回答で事実を誤認したり、誤った推論を行ったりする可能性があります」と明記しています(出典: 前掲 OpenAI「deep research のご紹介」)。

引用元の明示と、内容がすべて正確であることは別だ、というのが公式の立場だと読めます。

基準が分からないまま待つ以外に、記録するという方法があります。エリスグリ AIO(AI 検索での自社の見え方〔GEO / AIO〕を計測・改善するツール)は、日本語の質問単位で AI の回答を記録します。

自社と競合の言及は、3 状態(● 引用つき/◐ 引用なし/○ 言及なし)で並びます。依頼単位の記録を始める前なら、無料のAI検索診断(5 つの質問)でサイトの URL から現在地を出しておく手もあります。

ディープリサーチのレポートそのものを取りに行く機能はありません。同ツールは日本語の質問に対する AI の回答を残す道具で、引用元の選定基準が分かる機能もありません。

AI のおすすめに、あなたの会社は入っていますか。クレジットカード不要。14 日間、自社と競合の AI 検索での見え方を無料で計測できます。無料で 14 日試す →登録後は無料トライアルも利用できます
現在プレローンチ段階のため、導入実績・お客様の声はまだご紹介できません。ベータ招待の準備を進めています。

では、引用元が明示されるなら、自社が引用されたかどうかも自然に分かるのでしょうか。

引用されたかどうかは、順位でもアクセス解析でも見えない⁠

自社がディープリサーチのレポートに引用されたかどうかは、検索順位の計測にも、自社サイトのアクセス解析にも、原理的に映りません。依頼の裏でどんな検索が何回走ったかを各社とも公開していないため、順位を計測できるのは自社が選んだ検索語に対してだけです。

その検索語が、レポートのために実行された検索と一致するとは限りません。レポートは AI のチャット画面の中で読まれるため、読み手がそこで自社の名前に触れても、自社サイトへのアクセスは発生しません。

アクセス解析に残り得るのは、レポート内の引用リンクが実際にクリックされた一部の流入だけです。この 2 つの帰結として、手元の数字がゼロでも、レポートに載っていないのか、載ったが流入に至らなかったのかを切り分けられません。

これはアクセス解析が無意味だという意味ではありません。引用リンク経由の流入は参照元として残り得ますし、流入の推移は引き続き見る価値があります。

見えないのは「レポートの中で自社がどう扱われたか」という、流入の一つ手前の部分です。

入口についての公式文言もあります。Gemini アプリのヘルプは「デフォルトでは、Gemini は Google 検索をリサーチのソースとして使います。」と説明しています(Google「Gemini アプリで Deep Research を利用する」Gemini アプリ ヘルプ・日本語・最終更新日記載なし2026年8月26日取得)。

少なくとも Gemini では、従来の Google 検索で見つかる状態がリサーチの入口になる、と公式が書いていることになります。これは Gemini の記述であり、ChatGPT や Perplexity には当てはめられません。

検索順位と AI での見え方のズレを自分で確かめる手順はGoogle検索1位なのにAIに出てこない|順位とAI可視性のズレで扱っています。順位にもアクセス解析にも映らないなら、何を見ればよいのでしょうか。

では何を確かめるか — 依頼単位の言及・引用の記録⁠

確かめる方法は、買い手が投げそうな依頼を自分でも実行し、返ってきたレポートの引用元に自社が入っているかを、依頼単位で記録することです。途中の検索は公開されませんが、依頼とレポートは誰でも再現できます。

記録の設計は 3 点です。

  • 依頼単位で 3 状態を記録する — 出た・出ないの 2 択ではなく、レポートの中の自社を「言及なし」「言及あり・引用なし」「言及あり・引用つき」のどれかとして残します。状態の定義と読み方はAI言及の3状態とは|言及なし・引用なし・引用つきの読み方で扱っています
  • 1 回で決めず、推移で読む — レポートの内容は実行のたびに揺れうるため、同じ依頼を期間をおいて繰り返し、状態の推移として読みます
  • 引用元の顔ぶれも記録する — 自社が入っていない場合も、代わりにどのサイトが引用されているかは次の一手の材料になります

引用元の顔ぶれを読むときの土地勘として、当社では AI の回答の引用元がどのサイトに分布するかを 22 業種で実測しています(当社実測・2026年7月25日実施。22 業種・2,609 計測・引用 16,351 件。内訳は22業種×2,600回の実測でわかった、AIが引用する日本のサイトに掲載)。

よくある質問(FAQ)⁠

Q1. ディープリサーチとディープサーチは同じものですか?⁠

本記事で扱った ChatGPT・Gemini・Perplexity の機能の正式名は Deep Research(ディープリサーチ。OpenAI の公式表記は小文字の deep research)です。「ディープサーチ」という表記は別の機能を指す場合があるため、どの社のどの機能の話かを確かめてから読むのが安全です。

Q2. ディープリサーチと Google の AI モードは何が違いますか?⁠

AI モードは Google 検索の機能で、1 回の検索の裏で複数のサブクエリを実行し、その場で 1 つの回答を返します。ディープリサーチは 1 つの依頼を受けて数分から数十分かけて調査を代行し、出典付きのレポートを返す機能です。

まとめ: 次にやること⁠

  • 買い手が投げそうな調査の依頼(自社カテゴリの比較・選定など)を 3〜5 本決める
  • 同じ依頼を自分でも実行し、レポートの引用元に自社と競合が入っているかを 3 状態で記録する
  • 期間をおいて同じ依頼を繰り返し、推移で読む。引用リンク経由の流入は裏付けとして別に見る

公式から読み取れるのは、引用元が明示されることと、その選ばれ方は示されていないことです。基準が非公開なら残るのは観測だけですが、同じ依頼を期間をおいて実行し直し、レポートを毎回読み比べるのは手が空きません。

依頼と日付を並べたメモでも記録は成り立ちます。その観測を定点で引き受けるのがエリスグリ AIO で、自社と競合の 3 状態が一つの表に集まります。

関連記事


引用元に自社が入るかも、URL を入れるだけで無料診断。選定基準は公開されていません。まず自社が AI の回答に出ているかを、5 つの質問で見ます。無料でAI検索診断を試す →登録後は無料トライアルも利用できますエリスグリ AIO の AI 検索診断の結果画面

登録して継続計測するなら無料トライアルへ。

※ 本記事の各機能に関する記述は、OpenAI・Google・Perplexity の公開文書(いずれも 2026 年 8 月 26 日取得)に基づくもので、各社の内部処理を当社が検証したものではありません。英語の引用の括弧内は当社による訳です。22 業種の実測値のみ当社の計測です。機能の仕様・提供形態は変わりうるため、取得日時点の記述として読んでください。本記事は特定の施策の効果を保証するものではありません。

ページの先頭へ