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AI検索の計測はどのエンジンで?国内利用率データで考える選び方

公開日: 2026-07-25 最終更新日: 2026-07-26#AI検索 #AIO #GEO #生成AI利用率 #ツール選定

AI検索の計測はどのエンジンで?国内利用率データで考える選び方
この記事でわかること
- 生成 AI の国内利用率の最新データ(どのサービスが、どれだけ使われているか)
- 「対応エンジン数」を比較表で見るときの読み方と、確認すべき 3 つの質問
- 計測するエンジンを「数」ではなく「国内の利用実態」から選ぶ考え方
- 利用率の数字にそのまま表れないエンジン(AI Overviews・Perplexity)の扱い方

結論: エンジンは「数」ではなく「国内で実際に使われているか」で選ぶ

AIO・GEO の計測ツールを比較すると、「対応エンジン数」が比較表の項目になっている場面によく出会います。5 エンジン対応、7 エンジン対応——数字が大きいほど良さそうに見えますが、立ち止まって確認したいことがあります。そのエンジンは、日本の利用者が実際に使っている AI でしょうか

国内の調査データを見ると、生成 AI の利用は上位のサービス(ChatGPT・Gemini・Copilot)に集中しています。利用実態がごく小さいエンジンを計測対象に加えても、「AI に聞いたとき、自社は出てくるか」という問いへの答えはほとんど変わりません。

この記事では、国内の利用率データを出典付きで確認したうえで、計測するエンジンを選ぶときの観点を整理します。特定のツールを推奨したり批判したりする記事ではありません。どのツールを検討する場合にも(手動で計測する場合にも)使える判断軸として書いています。


1. 国内の生成 AI 利用率 — 公開データで現在地を確認する

まず土台になる数字を確認します。NTTドコモ モバイル社会研究所が全国 15〜69 歳を対象に実施している Web 調査では、生成 AI の利用率は 2026 年 2 月時点で 51% に達しました。前年(2025 年 2 月)の 27% からほぼ倍増し、過半数に届いた形です(NTTドコモ モバイル社会研究所「生成AI利用率、過半数に。1年で急増」2026年4月6日公表)(2026年7月26日取得)。総務省の情報通信白書(令和8年版)でも、日本の個人の利用経験率は 2025 年度調査で 58.8%(前年度 26.7% から大幅上昇。2025年度調査から15〜19歳を対象に追加、20歳以上では52.2%)と報告されており(総務省「情報通信白書 令和8年版」2026年7月公表)(2026年7月26日取得)、この 1〜2 年で急速に立ち上がっていることが複数の調査で裏づけられています。

では、どのサービスが使われているのでしょうか。同研究所の「モバイル社会白書 2025 年版」では、生成 AI 利用経験者が使っているサービス(無料版・複数回答)は次のとおりでした。

サービス利用率(生成 AI 利用経験者・無料版・複数回答)
ChatGPT59%
Gemini23%
Copilot16%

もうひとつ重要なのは使われ方です。同白書で生成 AI の利用用途を聞いた結果、最も多かったのは「検索、情報収集」で 46%。「テキスト作成、要約」37%・「翻訳」32% が続き、調べ物に関する用途が最多でした。生成 AI が「検索の代わり」として使われる場面が、利用目的の中心にあるということです。

出典: NTTドコモ モバイル社会研究所「モバイル社会白書 2025 年版」第 4 章(2025年10月29日公表)(2026年7月26日取得)
※本節で引用した数値は外部の調査会社・事業者による調査であり、当社の実測値ではありません。調査手法・対象・期間により数値は変動します。

2. この数字から何が読めるか

2-1. 国内の利用は上位のサービスに集中している

利用経験者が挙げるサービスは ChatGPT(59%)が最多で、Gemini(23%)・Copilot(16%)が続きます。白書の集計で個別に取り上げられているのはこの上位サービスであり、それ以外のサービスが国内で大きな存在感を示すデータは、現時点の公開調査では見当たりません。海外の話題で名前を聞くサービスでも、国内の一般利用者ベースではまだほとんど使われていない——このギャップは、計測対象を考えるうえで押さえておきたい前提です。

2-2. ChatGPT が最多。ただし Gemini を見落とさない

ChatGPT の 59% に対して Gemini は 23% と差はありますが、場面を絞ると景色が変わります。商品検索の場面に限った調査では、AI 活用は ChatGPT 51%・Gemini 34% と差が縮み、複数エンジンに分かれることが示されています(Criteo 調査・日本を含む 6 カ国。ネットショップ担当者フォーラム(インプレス)2025年8月22日) 。Gemini は Google 検索やスマートフォンとの接点も多いサービスです。ChatGPT だけを見て自社の見え方を判断すると、無視できない規模の利用者がいる Gemini での見え方を見落とします。買い手が使う AI は 1 つではありません。

2-3. 「調べ物」用途が最多 = AI の回答が比較の入口になっている

利用用途の 1 位が「検索、情報収集」(46%)だったことは、マーケティングの観点では見逃せません。利用者の多くが、何かを調べる場面で生成 AI を使っています。その回答に自社が出てくるか・競合だけが出てくるかは、認知や比較検討の入口そのものです。この「出てくるか」を測る方法の全体像は、AIO・GEO の完全ガイドで整理しています。


3. 計測するエンジンを選ぶ 3 つの観点

では、計測はどのエンジンでやるべきでしょうか。私たちは次の 3 つの観点で考えるのが実務的だと考えています。

観点 1: 国内の利用実態と一致しているか

§1 の数字がそのまま判断材料になります。利用経験者の 59% が使う ChatGPT と 23% の Gemini は、国内向けの計測では外せません。逆に、国内でほとんど使われていないエンジンを毎日計測しても、そこでの見え方が買い手の行動に触れる機会はごく限られます。計測には(ツールでも手動でも)コストがかかる以上、利用実態の大きい順に張るのが合理的です。

観点 2: 「利用率調査に出てこない回答面」を見落としていないか

ただし、利用率の数字だけでは拾えない回答面が 2 つあります。

1 つめは Google 検索の AI Overviews(AI による概要)です。これは独立した「生成 AI サービス」ではなく Google 検索の結果画面に組み込まれて表示されるため、「どの生成 AI を使っていますか」という調査には表れにくい形です。しかし Google 検索自体の利用者数を考えれば、AI が生成した回答に接する場面としてはむしろ最大級の面だと考えられます。ここを計測対象から外すと、利用率データにも表れない死角ができます(AI Overviews に自社が出ない問題は別記事で扱っています)。

2 つめは Perplexity のような AI 検索専業サービスです。国内の一般利用者ベースでは上位 3 サービスに入っていませんが、回答に引用元 URL が明示される設計のため、「どのページが引用されているか」という構造を観測しやすいという計測上の性質があります。主要エンジンと同じ質問を投げて引用構造の変化を見る、という補助的な使い方に向いています。

観点 3: エンジンを増やした分、1 エンジンあたりの計測が薄まっていないか

対応エンジンが増えること自体は悪いことではありません。海外市場も見るなら意味のある拡張です。確認したいのは、エンジン数を増やした結果、質問数や計測頻度など「1 エンジンあたりの計測の厚み」がどうなっているかです。エンジン数 × 質問数 × 頻度は掛け算なので、どこかを増やせばどこかが薄くなるのが普通です。比較表の「対応エンジン数」の行だけを見ず、その掛け算の中身を確認することをおすすめします。

「N エンジン対応」を見たら確認したい 3 つの質問

  • そのエンジンは、国内でどれだけ使われているか(公開されている利用率データと突き合わせる)
  • 利用率調査に表れない回答面(AI Overviews など)はカバーされているか
  • エンジン数と引き換えに、質問数・頻度・記録の粒度が薄まっていないか

4. Copilot をどう考えるか

§1 の表でもうひとつ目を引くのは、Copilot の 16% です。AI 検索専業サービスより国内利用率が高く、「では Copilot も計測すべきか」という論点が出てきます。

ここは使われ方まで見て判断したいところです。Copilot は Microsoft 365 や Windows に組み込まれて提供されており、職場の業務環境経由で使われる場面が多いと考えられます。そうだとすると、その利用の多くは文書作成や要約といった業務アシスタント用途であり、「おすすめの会社は?」と候補を聞く AI 検索的な用途とは性質が異なる可能性があります。

つまり Copilot は「利用率は小さくないが、その利用が自社の見え方に直結する場面かどうかは、まだ数字で確かめにくい」位置にあります。利用率だけを根拠に計測対象へ加えるのではなく、検索的な利用の広がりを示すデータが出てくるかを見ながら判断する——というのが、現時点での私たちの整理です。


5. エリスグリ AIO のエンジン選定

エリスグリ AIO は、この記事で書いた考え方でエンジンを選んでいます。

  • 計測対象は AI Overviews・ChatGPT・Gemini・Perplexity の 4 エンジン。国内利用率の上位(ChatGPT・Gemini)と、利用率調査に表れない最大の回答面(AI Overviews)を軸に、引用構造を観測しやすい Perplexity を加えた構成です
  • 各エンジンの回答を言及の 3 状態(● 引用あり/◐ 引用なし言及/○ 不言及)で記録し、エンジン別に並べて確認できます
  • 競合分析で、同じ質問リストでの自社と競合の見え方をエンジン別に比較できます
  • 対応エンジン数を競うことはしません。国内の利用実態が大きく変わったときに構成を見直す、という方針です

SEO の順位計測はやりません(引用元ページの Google 順位を参考表示するに留めます)。

まず現在地を知りたい方向けに、サイトの URL を入れるだけで使える無料のAI検索診断(5 つの質問)を用意しています。

料金プランの内容と金額は、サイト上の表示が最新です。

現在プレローンチ段階のため、導入実績・お客様の声はまだご紹介できません。ベータ招待の準備を進めています。

6. まとめ

  • 国内の生成 AI 利用率は 2026 年 2 月に 51% とほぼ倍増。利用経験者が使うサービスは ChatGPT 59%・Gemini 23%・Copilot 16%(NTTドコモ モバイル社会研究所)
  • 利用用途の最多は「検索、情報収集」(46%)。AI の回答は比較検討の入口になっている
  • 計測エンジンは「対応数」ではなく、①国内の利用実態 ②利用率調査に表れない回答面(AI Overviews)③ 1 エンジンあたりの計測の厚みの 3 観点で選ぶ
  • ChatGPT が最多だが、場面を絞ると Gemini との差は縮む。ChatGPT だけ見て判断しない
  • Copilot は利用率こそ小さくないが、業務アシスタント用途が中心とみられ、AI 検索的な利用の広がりは要観察

次のステップ

  • 自社が検討している計測手段(ツール・手動)の対象エンジンを書き出す
  • 国内の利用率データ(本記事 §1)と突き合わせ、過不足を確認する
  • エンジン数 × 質問数 × 頻度の掛け算で、計測の厚みがどこにあるかを見る
  • まず現在地を知りたい場合は、主要エンジンに同じ質問を投げて記録するところから始める

よくある質問(FAQ)

Q1. 対応エンジン数が多いツールのほうが優れているのではないですか?

エンジン数は「多いほど良い」とは限りません。海外市場を見るなら意味のある拡張ですが、国内向けの計測では、国内でほとんど使われていないエンジンを増やすより、利用実態の大きいエンジンでの質問数や頻度を厚くするほうが、意思決定に使える情報は増えると考えています。比較表では「数」ではなく内訳(どのエンジンか・どれだけの厚みで測るか)の確認をおすすめします。

Q2. Claude や Grok など、話題のサービスは計測しなくていいのですか?

国内の一般利用者ベースでは、公開調査で個別に取り上げられる規模のサービスは ChatGPT・Gemini・Copilot が中心で、それ以外が大きな存在感を示すデータは現時点で見当たりません(NTTドコモ モバイル社会研究所・モバイル社会白書 2025 年版)。開発者や企業の API 利用でシェアが大きいモデルもありますが、それは「消費者が AI に聞いたとき自社が出てくるか」という計測対象とは別のレイヤの話です。国内利用率が明確に上昇したら計測対象を見直す、という順序で考えることをおすすめします。

Q3. AI Overviews は利用率の表に出てこないのに、なぜ計測するのですか?

AI Overviews は独立したサービスではなく Google 検索に組み込まれて表示されるため、「どの生成 AI を使っていますか」という調査には表れにくい形です。一方で Google 検索の利用者数を考えれば、AI が生成した回答に接する面としては最大級です。利用率調査の表に出ないことと、接触機会が小さいことは別だと考えています。

Q4. Copilot での自社の見え方は気にしなくていいのですか?

無視してよいとは考えていません。利用経験者の 16% が使っているという数字は小さくありません。ただし現時点では業務アシスタント用途が中心とみられ、「おすすめを聞く」AI 検索的な利用がどれだけあるかを示すデータがまだ揃っていません。検索的な利用の広がりを示す調査が出てくれば、計測対象として検討する価値が出てくると考えています。

Q5. 利用率のデータは、どのくらいの頻度で見直せばいいですか?

生成 AI の利用率は動きが速く、国内の利用率は 1 年でほぼ倍増(27% → 51%)しています(NTTドコモ モバイル社会研究所・2026 年 4 月公表)。四半期に一度程度、公開されている利用率調査を確認し、計測対象のエンジン構成と突き合わせることをおすすめします。数字が大きく動いたときが、計測構成を見直すタイミングです。


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