AI検索の計測はどのエンジンで?国内利用率データで考える選び方
公開日: 最終更新日: #AI検索 #AIO #GEO #生成AI利用率 #ツール選定

AI 検索の計測エンジンは、対応数では選びません。国内で実際に使われている ChatGPT・Gemini と、利用率調査に表れない AI Overviews を軸に、1 エンジンあたりの計測の厚みで選びます。
この記事でわかること
- 生成 AI の国内利用率は 2026 年 2 月に 51%(前年 27%)。利用経験者が使うのは ChatGPT 59%・Gemini 23%・Copilot 16%(NTTドコモ モバイル社会研究所)
- 利用用途の最多は「検索、情報収集」46%。商品検索に限ると ChatGPT 51%・Gemini 34% と差が縮む
- 比較表の「N エンジン対応」を見たときに確認する 3 つの質問
国内の生成 AI 利用率 — 公開データで現在地を確認する
生成 AI の国内利用率は、2026 年 2 月時点で 51% に達しました(NTTドコモ モバイル社会研究所・全国 15〜69 歳対象の Web 調査)。前年(2025 年 2 月)の 27% からほぼ倍増し、過半数に届いた形です(NTTドコモ モバイル社会研究所「生成AI利用率、過半数に。1年で急増」2026年4月6日公表)(2026年7月26日取得)。
総務省の情報通信白書(令和8年版)でも、日本の個人の利用経験率は 2025 年度調査で 58.8% と報告されています(総務省「情報通信白書 令和8年版」2026年7月公表)(2026年7月26日取得)。前年度の 26.7% からの大幅上昇で、2025年度調査から15〜19歳を対象に追加、20歳以上では52.2%です。
この 1〜2 年で急速に立ち上がっていることが、複数の調査で裏づけられています。では、どのサービスが使われているのでしょうか。
同研究所の「モバイル社会白書 2025 年版」では、生成 AI 利用経験者が使っているサービス(無料版・複数回答)は次のとおりでした。
| サービス | 利用率(生成 AI 利用経験者・無料版・複数回答) |
|---|---|
| ChatGPT | 59% |
| Gemini | 23% |
| Copilot | 16% |
もうひとつ重要なのは使われ方です。同白書で生成 AI の利用用途を聞いた結果、最も多かったのは「検索、情報収集」で 46% でした。
「テキスト作成、要約」37%・「翻訳」32% が続き、調べ物に関する用途が最多です。生成 AI が「検索の代わり」として使われる場面が、利用目的の中心にあります。
出典: NTTドコモ モバイル社会研究所「モバイル社会白書 2025 年版」第 4 章(2025年10月29日公表)(2026年7月26日取得)
この数字から何が読めるか
国内の利用は上位 3 サービスに集中し、ChatGPT だけを見ると Gemini での見え方を見落とします。
国内の利用は上位のサービスに集中している
白書の集計で個別に取り上げられているのは上位 3 サービスで、それ以外が国内で大きな存在感を示すデータは、現時点の公開調査では見当たりません。海外の話題で名前を聞くサービスでも、国内の一般利用者ベースではまだほとんど使われていません。
このギャップは、計測対象を考えるうえで押さえておきたい前提です。
ChatGPT が最多。ただし Gemini を見落とさない
ChatGPT の 59% に対して Gemini は 23% と差はありますが、場面を絞ると景色が変わります。商品検索の場面に限った調査では、AI 活用は ChatGPT 51%・Gemini 34% と差が縮み、複数エンジンに分かれることが示されています(Criteo 調査・日本を含む 6 カ国。ネットショップ担当者フォーラム(インプレス)2025年8月22日)。
Gemini は Google 検索やスマートフォンとの接点も多いサービスです。ChatGPT だけを見て判断すると、無視できない規模の利用者がいる Gemini での見え方を見落とします。
「調べ物」用途が最多 = AI の回答が比較の入口になっている
利用用途の 1 位が「検索、情報収集」(46%)だったことは、マーケティングの観点では見逃せません。その回答に自社が出てくるか・競合だけが出てくるかは、認知や比較検討の入口そのものです。
この「出てくるか」を測る方法の全体像は、AIO・GEO の完全ガイドで扱っています。
自社の現在地は、エリスグリ AIO(AI 検索での自社の見え方〔GEO / AIO〕を計測・改善するツール)で先に確かめられます。サイトの URL を入れるだけで使える無料のAI検索診断(5 つの質問)から始められます。
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計測するエンジンは、次の 3 つの観点で考えるのが実務的だと当社は考えています。
特定のツールを推奨したり批判したりする記事ではなく、手動で計測する場合にも使える判断軸として書いています。
観点 1: 国内の利用実態と一致しているか
利用経験者の 59% が使う ChatGPT と 23% の Gemini は、国内向けの計測では外せません。逆に、国内でほとんど使われていないエンジンを毎日計測しても、そこでの見え方が買い手の行動に触れる機会はごく限られます。
計測には(ツールでも手動でも)コストがかかる以上、利用実態の大きい順に張るのが合理的です。
観点 2: 「利用率調査に出てこない回答面」を見落としていないか
利用率の数字だけでは拾えない回答面が 2 つあります。
1 つめは Google 検索の AI Overviews(AI による概要)です。独立した「生成 AI サービス」ではなく Google 検索の結果画面に組み込まれて表示されるため、「どの生成 AI を使っていますか」という調査には表れにくい形です。
しかし Google 検索自体の利用者数を考えれば、AI が生成した回答に接する場面としてはむしろ最大級の面だと考えられます。ここを計測対象から外すと、利用率データにも表れない死角ができます(AI Overviews に自社が出ない問題は別記事で扱っています)。
2 つめは Perplexity のような AI 検索専業サービスです。国内の一般利用者ベースでは上位 3 サービスに入っていません。
ただし回答に引用元 URL が明示される設計のため、「どのページが引用されているか」という構造を観測しやすい性質があります。
主要エンジンと同じ質問を投げて引用構造の変化を見る、という補助的な使い方に向いています。
観点 3: エンジンを増やした分、1 エンジンあたりの計測が薄まっていないか
確認したいのは、エンジン数を増やした結果、質問数や計測頻度など「1 エンジンあたりの計測の厚み」がどうなっているかです。対応エンジンが増えること自体は悪いことではなく、海外市場も見るなら意味のある拡張です。
エンジン数 × 質問数 × 頻度は掛け算なので、どこかを増やせばどこかが薄くなるのが普通です。比較表の「対応エンジン数」の行だけを見ず、その掛け算の中身を確認することをおすすめします。
「N エンジン対応」を見たら確認したい 3 つの質問
- そのエンジンは、国内でどれだけ使われているか(公開されている利用率データと突き合わせる)
- 利用率調査に表れない回答面(AI Overviews など)はカバーされているか
- エンジン数と引き換えに、質問数・頻度・記録の粒度が薄まっていないか
エリスグリ AIO はこの考え方で、AI Overviews・AI Mode・ChatGPT・Gemini・Perplexity・Copilot の 6 エンジンを計測対象にしています。対応エンジン数を競うことはせず、1 エンジンあたりの計測の厚みを優先する方針です。
SEO の順位計測はやりません(引用元ページの Google 順位を参考表示するに留めます)。
現在プレローンチ段階のため、導入実績・お客様の声はまだご紹介できません。ベータ招待の準備を進めています。
料金プランの内容と金額は、サイト上の表示が最新です。
Copilot をどう考えるか
Copilot の 16% は AI 検索専業サービスより国内利用率が高く、「では Copilot も計測すべきか」という論点が出てきます。ここは使われ方まで見て判断したいところです。
Copilot は Microsoft 365 や Windows に組み込まれて提供されており、職場の業務環境経由で使われる場面が多いと考えられます。そうだとすると、その利用の多くは文書作成や要約といった業務アシスタント用途であり、「おすすめの会社は?」と候補を聞く AI 検索的な用途とは性質が異なる可能性があります。
つまり Copilot は「利用率は小さくないが、その利用が自社の見え方に直結する場面かどうかは、まだ数字で確かめにくい」位置にあります。当社は 2026 年 7 月から Copilot も計測対象に加えていますが、計測の軸は引き続き ChatGPT・Gemini・AI Overviews に置き、Copilot は検索的な利用の広がりを示すデータと併せて読む、というのが現時点での整理です。
よくある質問(FAQ)
Q1. Claude や Grok など、話題のサービスは計測しなくていいのですか?
開発者や企業の API 利用でシェアが大きいモデルもありますが、それは「消費者が AI に聞いたとき自社が出てくるか」という計測対象とは別のレイヤの話です。国内利用率が明確に上昇したら計測対象を見直す、という順序で考えることをおすすめします。
Q2. 利用率のデータは、どのくらいの頻度で見直せばいいですか?
生成 AI の利用率は動きが速く、国内では 1 年でほぼ倍増しています。四半期に一度程度、公開されている利用率調査を確認し、計測対象のエンジン構成と突き合わせることをおすすめします。
数字が大きく動いたときが、計測構成を見直すタイミングです。
まとめ: 次にやること
- 検討中の計測手段(ツール・手動)の対象エンジンを書き出し、国内の利用率データと突き合わせて過不足を確認する
- エンジン数 × 質問数 × 頻度の掛け算で、計測の厚みがどこにあるかを見る
- 主要エンジンに同じ質問を投げて記録するところから、現在地を知る
エンジンは対応数ではなく、国内で使われているかと 1 エンジンあたりの厚みで選びます。ChatGPT・Gemini・AI Overviews に同じ質問を投げてエンジン別に回答を控える作業は、質問が 20 本を超えると週次では回りません。
ツールを比べるなら、対応エンジン数の行ではなく、国内利用率の上位と AI Overviews を含むか、質問数と頻度がどれだけかで見ます。エリスグリ AIO は、6 エンジンの回答を定点で言及 3 状態(● 引用つき/◐ 引用なし/○ 言及なし)に記録し、競合と並べてエンジン別に比較できます。
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※ 本記事で引用した利用率等の数値は NTTドコモ モバイル社会研究所・総務省・Criteo による外部調査であり、当社の実測値ではありません。調査手法・対象・期間により数値は変動します。