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GEOとSEOは何が違う?「SEOはもう不要」は本当かを、予算配分の前に整理する

公開日: 2026-07-20 最終更新日: 2026-07-25#GEO #SEO #AIO #AI検索 #予算配分

GEOとSEOは何が違う?「SEOはもう不要」は本当かを、予算配分の前に整理する
この記事でわかること
- GEO と SEO の対象・指標・測り方の違い
- 「SEO はもう不要」という言説の、外部調査データに照らした整理
- SEO で積んだ資産が AI の引用元として働く関係
- 予算配分を動かす前に「現在地の計測」を置く考え方

結論: SEO と GEO は「置き換え」ではなく、測っている対象が違う

「AI 検索の時代になって、SEO はもう意味がないらしい」——そう聞いて予算の見直しを考え始めた方に、最初にお伝えしたいことがあります。

結論から言うと、SEO と GEO は競合する施策ではなく、対象にしているものが違います。SEO は「検索結果のどこに自社ページが並ぶか(順位)」を対象にし、GEO は「AI が生成した回答の中で、自社がどう扱われているか」を対象にします。測っている場所が違うので、片方がもう片方を丸ごと置き換える、という関係にはなりにくいのです。

この記事では、まず両者の違いを整理し、次に「SEO はもう不要か」という問いを外部の調査データに照らして検証し、最後に予算を持つ決裁者の視点で「どう配分を考えるか」を整理します。数字を引用する箇所はすべて出典(発行元・年月・URL)を明記し、当社の実測値と外部調査を区別して書きます。

なお、GEO/AIO そのものの定義や計測の全体像は、ピラーガイド「AIO・GEOとは?AI検索での「自社の見え方」を計測する方法」で整理しています。本記事はそのうち「SEO との関係」に絞った解説です。


1. GEO と SEO は、何を対象にしているのか

まず、対象と指標の違いを表で押さえます。

観点SEOGEO(AIO/LLMO を含む)
対象検索エンジンの検索結果ページ生成 AI が作る「回答」そのもの
主な指標検索順位・表示回数・クリック回答に登場するか/引用されるか/どんな文脈で扱われるか
結果の形「1 位/2 位」という順位(単一の軸)「出た/出ない」の二値では表せない(後述)
測る道具順位計測ツール(既存の SEO ツール)AI の回答を定点観測する計測(新しい領域)
変わりやすさアルゴリズム更新で変動同じ質問でも回答が毎回同じとは限らない

SEO は「順位」という比較的はっきりした単一の軸で表せました。一方 GEO では、AI の回答での扱われ方が「出た/出ない」の二値でも「1 位/2 位」でもありません。名前は出るが引用元 URL は示されない、といった中間の状態が存在します。ここが両者の測り方を根本的に変えている点です(詳細はピラーガイドの言及 3 状態の解説を参照してください)。

1-1. 「AIO」という語の注意点

補足として、AI 検索対策の文脈でよく出てくる「AIO」という略語には、まったく別の 2 つの意味が併存しています。これは推測ではなく、実在する記事で両方の用法を確認できます。

一つは AI Overview Optimization(Google の検索結果上部に出る「AI による概要」への最適化)という用法です。

「AIO対策(AI Overview Optimization)とは、Googleの検索結果ページの最上部に表示される『AI Overview』(AIによる概要文)に自社の情報を引用・表示させるための最適化施策です。」
— 株式会社仁頼「AIO対策会社おすすめ10選|月額費用の比較表付き【2026年版】」2026年3月24日公開(2026年7月11日更新)(2026年7月19日取得)

もう一つは AI Optimization(AI 最適化の総称)という用法です。

「AIO(AI最適化)とは、AIの回答に自社情報を引用させる施策を指します」
— AKARUMI「AIOとは?SEO・GEO・LLMOとの違いや対策、ツールについても解説」2026年4月8日公開 (2026年7月19日取得)

前者なら対象は Google の AI Overviews だけ、後者なら ChatGPT や Perplexity を含む AI 全般です。SEO との予算配分を検討する際、「AIO 対策」と言われたらどちらの意味かで対象範囲が大きく変わるため、必ず確認してください。(私たち エリスグリ AIO は後者の AI Optimization の意味で使っています。)

この 2 義の見分け方のチェックリストは「AIO対策とは?「AIO」に併存する2つの意味を出典で整理する」で扱っています。


2. 「SEO はもう不要」は本当か

2-1. 検索行動が変わりつつあるのは事実

「SEO 不要論」の背景には、生成 AI が情報収集の入り口になりつつある、という実感があります。これを示す外部調査は複数出ています。

  • BtoB 購買検討者の 62.9% が「企業サイトの代わりに生成 AI の要約を使うことがある」と回答(株式会社IDEATECH「検索しない時代のBtoBマーケティング」2026年7月16日, PR TIMES)
  • 商品検索での AI 活用は ChatGPT が 51%、Gemini が 34%(Criteo 調査・日本を含む 6 カ国。ネットショップ担当者フォーラム(インプレス)2025年8月22日)
※本節で引用した数値は外部の調査会社・事業者による調査であり、当社の実測値ではありません。調査手法・対象・期間により数値は変動します。

なお上記はいずれも「利用することがあるか」を尋ねた調査であり、検索流入がどれだけ置き換わったかを示す数値ではない点にご留意ください。

BtoB購買検討者の62.9%が「企業サイトの代わりに生成AIの要約を使うことがある」と回答したことを示すグラフ(IDEATECH調査・2026年7月)

商品検索でのAI活用率はChatGPT 51%・Gemini 34%と、使われているAIは1つではないことを示すグラフ(Criteo調査・日本を含む6カ国)

こうした変化は、マーケティングに限りません。採用の文脈でも、ある企業でサマーインターンのエントリーが例年の半数に落ち込み、複数の LLM に自社が属する業界とおすすめ企業を尋ねたところ自社がまったく出てこなかった——という事例が報じられています(久松剛「『ChatGPTにうちの会社が出てこない』──採用担当を悩ます"AI就活時代"の容赦なき実態」2026年6月22日, ITmedia NEWS)

「ChatGPT に聞いても自社が出てこない」という状態から何を確認すべきかは「ChatGPTに自社が出てこないときに確認したいこと」で扱っています。

2-2. だが、SEO で積んだ資産は AI の引用元として効く

ここが「不要論」の見落としやすい点です。AI の回答は、検索エンジンが評価しているページを引用元に含むことがあります。つまり、SEO で整えてきたコンテンツや被リンクの資産は、AI 検索でも引用されうる土台として働きます。

同時に、AI が見ているのは自社サイトだけではありません。日本市場の引用元ドメインについては、次のような調査があります。

  • 国内の AI 引用元ドメイン推計シェアで、note が Wikipedia に次ぐ上位に入ったという調査結果(COOD株式会社, 2026年1月, PR TIMES) — 具体的な内訳(Wikipedia 28.4% / note 19.2%)は、同調査を引用した株式会社NEXER Group の分析記事で確認できます(2026年2月9日)
※本節で引用した数値は外部の調査会社・事業者による調査であり、当社の実測値ではありません。調査手法・対象・期間により数値は変動します。

日本のAI回答における引用元ドメインの推計シェア。Wikipedia 28.4%・note 19.2%・その他多数のドメインに分散52.4%(COOD株式会社調査の内訳を報じたNEXER Group分析記事より作図)

SEO は自社サイトを対象にした取り組みですが、AI の引用元には note・プレスリリース・比較サイト・Wikipedia などの第三者媒体が広く含まれます。SEO を続けることは前提として意味がある一方、SEO だけでは AI の中での見え方の全体は捉えられない、というのが実態に近いと考えています。

2-3. 「検索 1 位= AI に出る」とは限らない

もう一つ重要な事実があります。検索順位が高いことと、AI の回答に登場することは、必ずしも一致しません

Ahrefs の日本市場分析では、同じ Google のシステムでも「AI による概要」と「AI モード」で引用されるドメインが異なる例が確認されています。たとえば Yahoo!知恵袋は「AI モード」の引用ドメインで 87 位(9,173 回)に入る一方、「AI による概要」ではトップ 1000 圏外でした(Ahrefs公式ブログ日本語版「【AIによる概要 vs AIモード】日本におけるトップ1000引用ドメイン分析」2025年11月18日)

※本節で引用した数値は外部の調査会社・事業者による調査であり、当社の実測値ではありません。調査手法・対象・期間により数値は変動します。

このように、AI 検索での見え方は SEO の順位指標だけでは把握できません。だからこそ、SEO の順位計測とは別に「AI の回答の中での扱われ方」を測る軸が必要になります。「SEO を捨てて GEO に乗り換える」のではなく、「SEO は続けつつ、測る軸を一つ足す」という捉え方が実務的です。

「検索では 1 位なのに AI の回答には出ない」という現象そのものの整理は「Google検索1位なのにAIの回答に出てこない場合に見るべきこと」で扱っています。


3. 予算を持つ決裁者へ: SEO と GEO の実務的な関係

3-1. 代替ではなく「重なり」と「差分」

ここまでを予算の視点で整理すると、SEO と GEO は次の関係にあります。

SEO重なる部分GEO
主眼検索順位を上げる良質なコンテンツ・信頼される情報源の整備は両方に効くAI の回答での扱われ方を改善する
測るもの順位・流入引用の有無・文脈・エンジン差
既存投資継続する価値ありSEO 資産は AI 引用の土台になりうる新しい計測軸を足す

重なる部分(良質な一次情報を出す、信頼される媒体に情報を置く)は、SEO と GEO の両方に効きます。ここは既存の SEO 投資がそのまま活きる領域です。一方、差分(AI の回答での扱われ方の把握)は、SEO の順位計測では見えないため、別途測る必要があります。

3-2. 既存 SEO 投資は「止める」判断より「測る軸を足す」判断

「SEO 不要論」に沿って SEO 予算を止めてしまうと、AI の引用元になりうる自社サイトの資産づくりまで止まってしまう可能性があります。§2-2 のとおり、SEO で評価されるページは AI の引用元に含まれることがあるためです。

現実的な順番としては、まず現在地(AI の中で自社がどう扱われているか)を測り、そのうえで SEO と GEO のどこに追加投資するかを判断する、という流れが無理がありません。現在地が測れていない状態で予算配分だけを先に動かすと、その判断が正しかったのかを後から検証できなくなります。

なお、先に現在地の見当だけ付けたい場合は、サイトの URL を入れるだけで使える無料のAI検索診断(5 つの質問)から始めることもできます。

3-3. 影響範囲はマーケティングにとどまらない

§2-1 の採用事例(ITmedia)が示すように、「AI に何と説明されているか」は、マーケティングだけでなく採用や取引先の与信にも波及しうる論点です。SEO を「集客チャネルの一つ」として見てきた方も、GEO は「自社が AI にどう語られるか」というより広い問題として捉え直すと、予算の位置づけがしやすくなると考えています。


4. エリスグリ AIO の位置づけ

エリスグリ AIO は、SEO の代替ツールではありません。SEO の順位計測は、既存の SEO ツールの領域です。私たちが解こうとしているのは、その隣にある「AI の回答の中での扱われ方」の計測です。

  • 4 エンジンを週次で計測します(AI Overviews・ChatGPT・Gemini・Perplexity)。§2-3 のとおりエンジンごとに結果が揃わない前提で、同じ枠組みに並べて確認できます
  • 言及 3 状態(引用あり/引用なし/不言及)で扱われ方を持ちます。「出た/出ない」の二値には潰しません
  • やらないことを明確にしています。SEO の順位計測はやりません(引用元ページの Google 順位を参考表示するに留めます)。SEO ツールと役割が重ならないよう線を引いています

まず現在地を知りたい方向けに、無料のAI検索診断(5 つの質問・1 日あたりの実施上限あり)を用意しています。スコアで煽ることはしません。料金プランの内容と金額は、サイト上の表示が最新です。

現在プレローンチ段階のため、導入実績・お客様の声はまだご紹介できません。ベータ招待の準備を進めています。

5. まとめ

  • SEO と GEO は代替関係ではない。SEO は「順位」、GEO は「AI の回答での扱われ方」と、対象そのものが違う
  • 検索行動が AI に移りつつあるのは外部調査でも示されている(IDEATECH 62.9% など)。ただし「利用したことがあるか」であって流入代替率ではない
  • SEO で積んだ資産は AI の引用元として効く。SEO を止めると、その土台づくりも止まる
  • 「検索 1 位= AI に出る」とは限らない(Ahrefs のプラットフォーム間差)。だから SEO の順位とは別に計測軸が要る
  • 予算は「置き換え」ではなく「測る軸を足したうえで配分を判断する」。現在地が測れていないと、配分の是非も検証できない

次のステップ

  • SEO の順位レポートとは別に、自社の分野でよく聞かれそうな質問リストを作る
  • 同じ質問リストで複数の AI エンジンに聞き、自社と競合の扱われ方を記録する
  • 「順位は高いが AI に出ない」「順位は低いが AI には出る」のズレを一覧にする
  • そのうえで、SEO と GEO のどこに追加投資するかを判断する(現在地の定点観測は無料のAI検索診断からでも始められます)

よくある質問(FAQ)

Q1. 結局、SEO はもう不要になるのでしょうか?

そうは考えていません。AI の回答の引用元には、検索エンジンが評価しているページが含まれることがあります。SEO を止めると、AI に引用されうる自社サイトの資産づくりまで止まる可能性があります。「不要」ではなく「別の軸(GEO の計測)を足す」という位置づけが実務的だと考えています。

Q2. SEO 予算をそのまま GEO に振り替えるべきですか?

現在地(AI の中で自社がどう扱われているか)を測る前に配分だけを動かすのは、おすすめしにくいです。まず測り、SEO と GEO のどこに追加すべきかを判断する順番が無理がありません。§3-2 を参照してください。

Q3. 既存の SEO 順位計測ツールで、AI での見え方も分かりますか?

順位計測ツールは検索順位を対象にしています。§2-3 のとおり検索順位と AI の回答での登場は必ずしも一致しないため、順位ツールだけでは AI での見え方は把握しづらいと考えています。別の計測軸として足すのが現実的です。

Q4. GEO の対策をすれば、AI に推されるようになりますか?

特定の施策で「推されるようになる」と保証することはできません。まずできるのは、現在地を測り、施策の前後で扱われ方がどう変わったかを追えるようにすることです。効果を約束するのではなく、判定できる状態を作る、という考え方をとっています。

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