AIの引用元ドメインは日本で何が強い?note・PR TIMES・Wikipediaの調査データを整理する
公開日: 2026-07-20 最終更新日: 2026-07-25#AI引用元 #GEO #AIO #note #PR TIMES #日本市場

この記事でわかること
- 日本の AI 引用元ドメイン上位に関する外部調査の整理(Wikipedia・note・PR TIMES など)
- Google の「AIによる概要」と「AIモード」で引用傾向が異なるという調査データ
- 調査数値を媒体投資の配分にそのまま直訳できない理由
- ステマ規制・Wikipedia のガイドラインなど、媒体への働きかけの制約
結論: 日本の AI の引用元は、自社サイトの外に広く分散している
「AI に自社を出したいなら、自社サイトを整えればいい」——そう考えたくなりますが、公開されている調査データを並べると、少し違う景色が見えてきます。
結論から言うと、日本の AI 検索で引用されている媒体(ドメイン)は、Wikipedia・note・プレスリリース・比較サイト・Q&A サイトなど、自社サイトの外に広く分散しています。つまり「AI の中の自社ブランド」は、自社サイトだけでなく、これらの第三者媒体に何と書かれているかの総体で決まってくる、ということになります。
この記事では、日本市場の AI 引用元ドメインに関する外部調査を、発行元・年月・URL 付きで整理します。ここで挙げる数値はすべて外部の調査会社・分析事業者による集計であり、当社の実測値ではありません。「※当社の実測値ではなく〜」という注記を各データに添えて進めます。集計期間や手法によって数値は変動する前提でお読みください。
GEO/AIO そのものの定義や、なぜ計測が先なのかは、ピラーガイド:GEO・AIOとは?AI検索での自社の見え方を計測する方法で整理しています。本記事はそのうち「日本の引用元媒体の構造」に絞ったデータ解説です。
1. 引用元ドメインの上位に、何が来ているか
日本国内の AI 引用元ドメインの推計シェアについて、次の調査が公開されています。
- 国内の AI 引用元ドメイン推計シェアで、note が Wikipedia に次ぐ上位(ドメイン別引用シェア 2 位)に入ったという報告(COOD株式会社, 2026年1月, PR TIMES)
- 具体的な内訳は、同調査を引用した株式会社NEXER Group の分析記事で Wikipedia 28.4% / note 19.2% と示されています(2026年2月9日)
※本節で引用した数値は外部の調査会社・事業者による調査であり、当社の実測値ではありません。調査手法・対象・期間により数値は変動します。なお COOD の元発表では具体的な内訳がグラフ画像中の数値として示されており、テキストで確認できる内訳数値は NEXER Group の二次分析記事によります。
ここで注目したいのは、上位 2 つがいずれも自社サイトではないという点です。Wikipedia は第三者が編集する百科事典、note は個人・法人が書く記事プラットフォームです。1 社の公式サイトが上位を独占する構造ではなく、AI は複数の第三者媒体を横断して引用している、という姿が見えます。
なお、Wikipedia については自社での編集が中立性のガイドラインに反します。できるのは「第三者が書ける状態を作る」こと、つまり出典になりうる公開情報を増やすことです(この点は §5 で改めて触れます)。
2. プレスリリース: prtimes.jp の引用数
第三者媒体のうち、プレスリリース配信のドメインも AI の引用元として存在感を示しています。
- ChatGPT の引用ドメインで prtimes.jp が 2 位・引用数 95,655 回という報告(Ahrefs Brand Radar 2026年4月公表データ。株式会社IDEATECH「PR TIMESはなぜAIに拾われるのか」2026年5月21日, PR TIMES で紹介)
※本節で引用した数値は外部の調査会社・事業者による調査であり、当社の実測値ではありません。調査手法・対象・期間により数値は変動します。本数値は Ahrefs Brand Radar(2026年4月公表)のデータを IDEATECH が紹介したものです。
プレスリリースは、社名・製品名・事実関係が構造的に書かれた「公式情報」です。§1 の note が「個人の一次体験」で引用されやすいのに対し、プレスリリースは「事実関係の公式ソース」として引用されうる、という役割の違いがあると考えています。どちらも自社サイトの外にある媒体である点は共通です。
3. 比較サイト・Q&A・Wikipedia — プラットフォームで引用傾向が違う
さらに細かく見ると、同じ日本市場でも AI のシステムによって引用されるドメインが異なります。Ahrefs の日本語版分析が、この差を具体的に示しています(Ahrefs公式ブログ日本語版「【AIによる概要 vs AIモード】日本におけるトップ1000引用ドメイン分析」2025年11月18日、調査実施日11月17日)
同分析で確認できる主なドメインを整理します。
| 媒体 | 分析での位置づけ |
|---|---|
| 日本語版 Wikipedia | 「AIによる概要」「AIモード」共通の引用ドメインで 2 位(AIによる概要 24.3 万回・AIモード 15.5 万回) |
| 価格.com | 両システム共通の引用ドメイン |
| my-best.com(比較・レビュー) | 両システム共通のトップ 10(5 位) |
| Yahoo!知恵袋 | 「AIモード」の引用ドメインで 87 位(9,173 回)。ただし「AIによる概要」ではトップ 1000 圏外 |
※本節で引用した数値は外部の調査会社・事業者による調査であり、当社の実測値ではありません。調査手法・対象・期間により数値は変動します。
ここで重要なのは、Yahoo!知恵袋のように、同じ Google のシステムでも「AI モード」には入るが「AI による概要」には入らない、という差がある点です。プラットフォームによって引用傾向が異なるため、「ある 1 つの AI で引用されている=すべての AI で引用されている」とは言えません。媒体の効き方を見るときは、どのエンジン・どのシステムでの話かを区別する必要があります。
比較サイト(価格.com・my-best.com)が共通で引用されているのも示唆的です。「おすすめは?」という質問に対して、AI が比較サイトの情報を参照することがある、という構造がうかがえます。自社が比較の土俵に載っているかどうかは、AI の回答での見え方にも関わってくる可能性があります。
4. 生活者は、どの AI で何を調べているのか
引用元ドメインの構造と合わせて、「利用者がどの AI で何を調べているか」の調査も見ておきます。
- 商品検索での AI 活用は ChatGPT が 51%、Gemini が 34%。消費者が AI に感じる価値は「商品比較 39%」「最安値の検索 36%」が上位(Criteo 調査・日本を含む 6 カ国。ネットショップ担当者フォーラム(インプレス)2025年8月22日)
- BtoB 購買検討者の 62.9% が「企業サイトの代わりに生成 AI の要約を使うことがある」と回答(株式会社IDEATECH「検索しない時代のBtoBマーケティング」2026年7月16日, PR TIMES)
※本節で引用した数値は外部の調査会社・事業者による調査であり、当社の実測値ではありません。調査手法・対象・期間により数値は変動します。なお Criteo 調査は日本を含む 6 カ国が対象、IDEATECH の 62.9% は「利用することがあるか」を尋ねたものであり流入代替率ではありません。
「比較」「最安値」という利用目的は、§3 で比較サイトが AI に引用されていたこととつながります。利用者が AI に比較を求め、AI が比較サイトを引用する——この二つのデータを並べると、媒体投資を考えるうえでの一つの筋道が見えてきます。
5. このデータを、どう読むか(媒体投資の配分を決める前に)
ここまでの調査を、媒体投資の判断にどう使うか。3 点、注意しながら整理します。
(1) 数値は「配分の絶対解」ではない。 §1〜§4 の数値は、調査会社ごとに集計期間も手法も対象も異なります。「Wikipedia 28.4% だから予算の 28.4% を Wikipedia に」といった直訳はできません。あくまで「どの媒体が引用元として存在感を持つ傾向にあるか」を掴むための材料です。
(2) 自社の現在地は、外部調査では分からない。 これらは市場全体の傾向データであり、あなたの会社が、どの媒体経由で、どの AI に、どう引用されているかは別問題です。市場傾向と自社の現在地は区別する必要があります。自社の現在地は、自社を対象に計測して初めて分かります。計測の具体的な手順はAI検索の可視性を計測する方法|手動・無料チェッカー・専用ツールの3手順で解説しています。
なお、先に現在地の見当だけ付けたい場合は、サイトの URL を入れるだけで使える無料のAI検索診断(5 つの質問)から始めることもできます。
(3) 媒体への働きかけには、ルール上の制約がある。 Q&A サイトや口コミへの自作自演の投稿は、ステマ規制(景品表示法の指定告示)に抵触するおそれがあります。見るべきは「どんな質問で自社の分野が聞かれているか」であり、投稿を作りにいくことではありません。Wikipedia も、自己表示的な編集を中立性のガイドラインで禁じています。できるのは「第三者が書ける状態を作る」ことです。
つまり、外部調査は「地図」としては有用ですが、「自社が地図上のどこにいるか」は別途測る必要がある、ということです。
6. エリスグリ AIO の位置づけ
エリスグリ AIO は、ここまで見た「日本の媒体構造」を前提に設計した計測ツールです。
- 内蔵の提案エンジンが、日本の媒体構造(note / PR TIMES / ameblo / 価格.com / 知恵袋 / 公式サイト / Wikipedia など 10 分類)に沿って、次に取るべきアクションを示します。§1〜§3 で見たような媒体の並びを、自社の計測結果に重ねて読めるようにするための設計です
- 4 エンジンを週次で計測します(AI Overviews・ChatGPT・Gemini・Perplexity)。§3 のとおりエンジンごとに引用傾向が違う前提で、同じ枠組みに並べて確認できます
- 言及 3 状態(引用あり/引用なし/不言及)で扱われ方を持ち、「出た/出ない」の二値には潰しません
- やらないことも明確です。SEO の順位計測はやりません(引用元ページの Google 順位を参考表示するに留めます)
§5 で述べたとおり、外部調査は市場の地図であって、自社の現在地ではありません。まず現在地を知りたい方向けに、無料のAI検索診断(5 つの質問・1 日あたりの実施上限あり)を用意しています。スコアで煽ることはしません。料金プランの内容と金額は、サイト上の表示が最新です。
現在プレローンチ段階のため、導入実績・お客様の声はまだご紹介できません。ベータ招待の準備を進めています。
7. まとめ
- 日本の AI 引用元は自社サイトの外に広く分散している。国内推計シェアで Wikipedia 28.4% / note 19.2%(COOD/NEXER。※外部調査)
- プレスリリースも引用元として存在感がある。ChatGPT 引用ドメインで prtimes.jp が 2 位・95,655 回(IDEATECH 紹介の Ahrefs データ。※外部調査)
- 同じ日本市場でもプラットフォームで引用傾向が違う。Yahoo!知恵袋は AI モード 87 位だが AI による概要は圏外(Ahrefs。※外部調査)
- 利用者は AI に「比較」「最安値」を求めており(Criteo。※外部調査)、比較サイトの引用データとつながる
- 外部調査は地図、自社の現在地は別問題。数値の直訳配分はできず、ステマ規制・Wikipedia のガイドラインという制約もある。自社の現在地は計測して初めて分かる
次のステップ
- 本記事の調査データを「地図」として、自社カテゴリで引用元になりそうな媒体に見当をつける
- 指名なしの質問を複数の AI に投げ、自社がいまどの媒体経由で引用されているかを手で確認する
- 市場傾向と自社の現在地のギャップを整理してから、媒体投資の議論に進む
- 現在地の確認を続けるなら、定点観測の形にする(エリスグリ AIO の無料AI検索診断も入口の一つです)
よくある質問(FAQ)
Q1. note に記事を出せば、AI に引用されるようになりますか?
「出せば引用される」と保証することはできません。§1 の調査は「note が引用元ドメインの上位に入る傾向がある」という市場全体の話であり、特定の 1 記事が引用されることを約束するものではありません。まず自社が現時点でどう引用されているかを測ることをおすすめします。
Q2. Wikipedia に自社を載せれば効果がありますか?
Wikipedia は自己表示的な編集を中立性のガイドラインで禁じています。自社で編集することは推奨できません。できるのは、第三者が記述の出典として使える公開情報(プレスリリース、報道、一次データなど)を増やすことです。§5(3) を参照してください。
Q3. この記事の数値は、自社にもそのまま当てはまりますか?
いいえ。§5(2) のとおり、これらは市場全体の傾向データであり、あなたの会社がどの媒体経由でどの AI にどう引用されているかは別問題です。市場傾向と自社の現在地は区別してお考えください。
Q4. どの媒体に投資すべきかは、このデータで決められますか?
このデータは「どの媒体が引用元として存在感を持つか」を掴む材料にはなりますが、配分をそのまま決める根拠にはなりません(§5(1))。自社の現在地を測ったうえで、市場傾向と重ねて判断する順番が無理がないと考えています。
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